ジーナが下した決断は、一見したところほど唐突なものではなかった。 彼女はこれまで何度、心の中で半ば羨望を抱きながら呟いたことだろう。 「なんて幸せなシスター・エリザベート!(※ シスターはここでは看護師) 誰にも真似できないやり方で、どれほど多くの人々に善をなすことができることでしょう! これほど多くの苦しむ人々や不幸な人々を支え、慰めることができるなんて、どれほどの充足感を与え、どれほどその心を晴れややかにしてくれることでしょう!」 祖母が亡くなって以来、ジーナにとって選んだ職業(医師)を実践するという将来の展望は、その魅力のすべてを失っていた。彼女にとっての素晴らしい目標とは、祖母の慈善事業における最大の助手となることだったのだ。今や、すべてが変わってしまっていた。実のところ、彼女は決断を下すその瞬間よりも前から、この道に対して情熱を失っていたのだった。そのため、若きクレメンティとの間に生じた苦痛に満ちた出来事は、長い時間をかけて準備されていた事態を、ただ急速に結末へと推し進めたに過ぎなかった。ジーナにとって、自分とクレメンティとの接点はすべて断ち切らねばならないことは明白であり、それゆえ大学を去り、今やまったく新しい道を歩み始めるべきときが来ていたのである。
ジーナの予想は間違っておらず、間もなくブレスラウから極めて好意的な返事が届いた。学校の責任者であるテルマン嬢は、ふたりの優れた語学教師が得られる見込みに大変喜び、彼女たちに任せる仕事ならいくらでもあると書き送ってきたのだった。
また、マルタ・ハルムの叔母もこの計画に全面的な同意を示した。彼女はマルタ宛ての手紙の中で、姪が看護の仕事に入るという奇妙な望みに立ち戻るのではないかと、これまで密かに心配していたのだと明かした。自分の親族から、そのような低く見られる職業に就く者など、これまでに一人として出たことがないというのだ。それに引き換え、語学教師になるというのはまったく別物であり、誰もが簡単に就ける職業ではない、というのであった。
「あなたの叔母様は、なんて偏ったお考えをお持ちなのかしら!」マルタから手紙を見せられたジーナは、思わず声を荒らげた。「叔母様のお言葉通りに受け取るなら、語学教師になるには選ばれし者にしか与えられないような才能が必要で、看護には他に大したことができない人間が向いている、とでも言いたいようではないの」
「でも、私たちの地元では、本当に叔母と同じように考える人が多いのよ」ハルムは弁明するように言った。
「そのように考える人には、病院で過ごさねばならないほどの軽い病気にでもかかればいいのにと思ってしまいますわ。そうすれば考えを改めるでしょうから」ジーナは熱っぽく言葉を続けた。「そうすれば、看護に当たるシスターがどれほどのことを成し遂げているか目にするはずです。まずは頭脳。誰に何が必要か、いつどのように、正確に処方された通りに行われるべきかを把握していなければなりません。次にその手。非常に多くの作業をこなし、患者に痛みを及ぼさず、心地よく感じさせる熟練が求められます。そして、その表情や立ち振る舞いそのもの。朗らかな顔立ちや陽気で元気づける言葉は、打ちのめされ落ち込んでいる患者にとって、どんな薬よりも効くことがよくあるのです。さらにそれ以上に、苦しむ者や死にゆく者を慰める言葉を知っていなければなりません。そのためには、彼女自身の内に息づいているものを差し出す必要があるのです。ただの言葉では意味をなしません。人が自分自身の心で経験したことだけが相手の心に届くのであって、人真似の言葉などどこにも響かないのですから」
「まるでご自身が本当にそのようなお仕事に携わって来られたかのように話されるのですね」マルタが指摘した。
「いいえ、それはないですけれど、私はこのことについてずっと深く考えてきたのです」ジーナは続けた。「これだけは言えますわ。もし私に、教室での仕事と同じくらい病室での仕事に対する適性があるという確信があったなら、私はより小さきことのためではなく、より大ききことを成し遂げるために、迷わず病室での仕事を選んでいたでしょう」
マルタはこの言葉をとりわけ嬉しく聞いた。彼女自身も常にそう考えていたのだが、叔父(叔母)からは、まともな教養のない者だけがそのような考えを持つものだと度々反論されていたからだ。しかし今、あらゆる面で叔父(叔母)をはるかにしのぐ教養を持ち、その叔父(叔母)自身も優越を認めざるを得ないような人物の口から、これほどはっきりとその信念が語られたのだった。
ジーナとマルタはブレスラウに到着し、新しい仕事に就いた。ふたりは女子学校の6つのクラスで、生徒たちの様々なレベルに応じてドイツ語、フランス語、英語の授業を担当することになった。仕事は十分すぎるほどあった。責任者が定めた時間割を確認し、自分たちの判断でそれぞれの授業時間を割り振ってみると、ふたりとも一日中束縛されるうえに、念入りな点検を要するノートが山のように積み重なり、自宅での仕事まで待ち構えていることが判明した。
テルマン嬢は自邸に数人の少女たちを寄宿させていた。しかし彼女は着任早々、教員ふたりは校外に部屋を探すようにと言い渡した。多様な教育的要素が少女たちに影響を及ぼすのは好ましくないと考えていたからである。それゆえ彼女はきわめて厳格に、教員たちはどこまでも担当教科にとどまるべきであり、他領域にまたがる教音によって生徒の精神的発達に影響を与えることのないよう求めた。これらの規定は、ジーナの望むところではなかった。このような職に就く決心をしたのは何より、途切れることのない学問の代わりに、若い少女たちとの生き生きとした交流を予見していたからこそ、彼女にとって容易で喜ばしいものとなっていたのだった。ジーナは彼女たちと親密になり、自分の知るあらゆる美しく偉大なものを目の前に示し、それに対する感銘を呼び覚まし、そのような活動を通じて自分自身も再び明るく瑞々しい心を取り戻すことを楽しみにしていたのだった。しかし今や、彼女と少女たちとの個人的な交流は一切許されず、彼女たちの精神的発達に対するいかなる影響も真っ向から禁じられてしまった。それらは責任者が一人で握っておきたいものであり、教員たちは文法にとどまるべきだというのだ。ジーナがこの責任者の考え方を事前によく知っていたなら、これほど素早く飛びつくことはなかっただろう。しかし、来てしまった以上、従うか再び去るかであり、後者を選ぶつもりは彼女にはなかった。
マルタもこの規定には同じように失望していた。自分自身のような、他人に頼ってしか生きられない貧しい性分の人間にとって、若い少女たちとの親しい交流は、自身の内にまったく異なる元気やリフレッシュの源泉を秘めているジーナ以上に、ずっと必要なものであったはずだ、と彼女は思っていた。それでもマルタは、ジーナが留まると知るやいなや、自分が残るべきかどうかを一瞬たりとも迷わなかった。
希望通りの部屋が学校からほど近い場所に見つかり、授業が始まった。そして今や、朝から晩まで、そして夜遅くまで、絶え間なく教えに教える日々が延々と続いた。授業時間が終わり、積み上がった大量のノートの添削が終わると、さらに次の仕事への準備の時間がやってきた。なにしろふたりにとって人生で初めて教壇に立つ体験であり、ふたりとも全力を尽くして己の課題を果たそうという決意に対して真摯だったからである。
ジーナが遠い故郷から受け取った最初の便りは、友人マリーからの手紙だった。彼女がこれまでの人生でこんな風に手紙を書いたことなど一度もなかった。手紙全体には、完全なる歓喜の調べが満ちあふれていた。マリーはヴィルヘルムのこの上なく幸せな花嫁だったのだ!
「あまりに幸せすぎて、もう何の望みもないわ。ただジーナがすぐに故郷へ戻ってきてくれて、三人で昔からの友情を喜び合い、美しい子供時代をもう一度繰り返すことができたら、それだけでいいの」と彼女は書いていた。「ヴィルヘルムにとっても、彼にとって十分に辛かったことを乗り越えた今、喜びを味わうことができるはずよ。そのことは私自身もよく分かっているもの。ジーナはためらわずに、私たちをこんなにも切望している人たちのところへ、一刻も早く戻ってきてほしいの」
ジーナにとって、この知らせはこの上なく胸躍るものだった。ふたりが結ばれることは常に彼女の深い願いであり、この二人の結合の障害となっていた主な障害はほかならぬ自分自身なのだという後悔が、これまで常に密かに彼女を苦しめていたからである。手紙のトーンは彼女の胸を打った。ジーナがいなくなったことに対する抑えきれない歓喜の気配もなければ、友人が背負い、かつてはジーナの名前と結びついていた苦しみの微かな影すらもそこにはなかった。手紙のどの言葉からも、ただ純粋で変わらぬ愛に満ちた心が語りかけていた。今やジーナもまた、いつの日か再び古い友人たちと集い、彼らとともに過ぎ去った日々の美しい日々を蘇らせることを心待ちにできるようになっていた。そこで彼女はマリーへ宛てて、身近な二人の友人の幸福に対する最も温かな喜びの言葉を綴った。その幸福を見届け、ともに分かち合うことが、彼女にとって得難い喜びとして目の前に思い描かれたのだった。しかし、いざこの仕事を引き受けたからには、自分の時間と体力を完全に奪うこの仕事がある以上、当分の間は休養のことなど考えるわけにはいかないのだった。また彼女は、自分自身が身につけたいと望んでいること、そして生徒たちに対して成し遂げるべきことをすべてやり遂げるためには、あらゆる休暇の時間をも必要としていたのだった。
新しい仕事は、テルマン嬢が望むやり方でこなすだけでも十分に膨大だったが、ジーナの取り組み方によって、それはさらにずっと大がかりなものとなった。なぜなら、彼女は一度引き受けたからには何事も徹底的に遂行しなければ気が済まなかったからだ。それはまさに、彼女が足を踏み入れ、今や走り続けざるを得なくなった休みなく続く多忙な日々であった。ジーナの内面には、満たされた心地よさや満足感が決して存在しなかった。自分でもそのことに常に気づいてはいたものの、なぜそうなのかをじっくり考える余裕など、そもそもどこにもなかった。途切れることのない仕事に追われる生活は、むしろ彼女にとって望むところであった。それが一切の感傷や空想に終止符を打ってくれたからだ。役にも立たない雑念が再びかつての勢いを取り戻し、彼女の心を支配する可能性は立ち切られていた。すべての授業を終え、夜遅くに最後の訂正を終えたノートを手から置いた瞬間、ようやく訪れる最初の自由な時間に、彼女は疲労のあまりすぐにまぶたが重くなり、横にならざるを得なかった。
すると夢の中で、あの懐かしい面影が、まるでこの過ぎ去ったばかりの一日にすべてを経験したかのように、生き生きと再び浮かび上がってくるのだった。温かい眼差しが何度も彼女に注がれ、感情の籠もった声が母親について語りかけるのだった。またある時は、あの気高さに満ちた顔が、不満げに顔を背ける哀れな男の上に、深い慈愛を込めてかがみ込んでいるのが見えた。その傍らには小さな身体の不自由な子が立ち、まるで救い主にすがるかのように、かがみ込んだ彼に力いっぱいしがみついていた。彼女には分かっていた、それがあの哀れな男の幼い息子なのだと。今やその高い背丈の男が身を起こし、身体の不自由な幼子を指さすと、深く落ちくぼんだ瞳で不思議なほど痛ましそうに彼女を見つめ、聞き覚えのあるあの声で語りかけた。 「あなたは彼のために割く時間などなかったのですね。学問に勤しまなければならなかったのですから」 その言葉に、痛ましさと憤りのあまり彼女の目から涙があふれだし、ジーナは叫んだ。 「私に何ができたというのですか! あなたがもう、私を知ろうともされなかったのに!」
ジーナはその激しい感情の昂りの中で目を覚ました。彼女は本当に泣いていたのだった。その夢はあまりにも鮮烈で、多忙を極める仕事の最中にあっても、一日中、手をつないだ幼い身体の不自由な子とあの背の高い人影が、彼女の目の前から離れなかった。
故郷にいた頃の日課であった日々の散歩を、ジーナはここ(ブレスラウ)で再開させることはできなかった。それどころか、日曜日に一度まとまった外出の時間を取ることすら、ほとんど叶わなかった。街の外に出るだけでも、まるでちょっとした旅のような道のりだったからだ。彼女の部屋も学校の校舎も、最も人が密集する街区の立ち並ぶ高い建物に囲まれた場所にあった。窓からは向かい側の白い壁に照りつける日差しを見ることはできたが、周囲には一枚の緑の葉も、一輪の花もなかった。ジーナには、今がいったいどの季節なのかということすら察することができないほどだった。
かつてのような晴れやかさや生きる喜びがジーナに戻ることはなかったものの、それでも時間は、彼女がこれまでの人生で経験したことがないほどの速さで過ぎ去っていった。それこそが、仕事の与えてくれた恵み(救い)だった。何週間という時がまるで数日のように消え去り、何ヶ月という月日がまるでかつての半分の日数しかないかのように溶けて消えていった。
一年が過ぎ、すでに二年の歳月が、その春の訪れとともに巡ってきていた。ジーナには、それがどうして可能なのか信じられないほどだった。しかし現実にそうなっており、その事実は、マリーが長引く病から回復して以来初めて寄せてきた一通の手紙によって彼女の前に提示されていた。マリーはジーナに対し、ヴィルヘルムの傍らで送る比類なき幸運に満ちた暮らしについて語り、その生活が今や「小さなマリー」の誕生によっていっそう大きな喜びに満ちていること、そしてその幼子にまつわる驚くべき素晴らしいエピソードの数々を書き綴っていた。
手紙の最後には、とうの昔に隣人のハンスの陽気な妻となっていたエルジからの伝言が添えられていた。エルジはジーナに対し、自分が生んだ元気な女の子の代母(代神様)になってほしいと頼んでいた。幸せな母親であるエルジが頑なに主張するところによれば、その子は生まれた時からジーナに決定的な生き写しなのだという。他の誰一人としてその似ている部分を発見できないとしても、であった。エルジはジーナに対し、どうぞ自分にその大きな喜びを与えてほしいと心から願っていた。ジーナにこれ以上の負担をかけるつもりは一切なく、ただこの大きな友情を示し、こんなにも愛されている代母との絆を自分の子供が持てることを許してほしい、というのだった。
読み進めるうちに、過ぎ去った美しき子供時代の日々がジーナの心に蘇ってきた。それら無邪気だった子供時代の陽光あふれる空気に、ほんの束の間でも浸ることができるのは、彼女にとって心休まる時間であった。